名駅経済新聞

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新電力会社「名古屋電力」設立 オートメーション化で固定費抑え料金削減実現

「名古屋電力」のホームページを見せる堀直寛社長

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 名古屋市の地域還元と雇用創出を目的とする新電力会社「名古屋電力」(名古屋市西区牛島町6)が8月12日、営業を始めた。

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 同社は電力小売事業を展開する熊本電力(熊本県熊本市)の支援を受け開業。提供するプランや仕組みは熊本電力と同一。基本料金0円のプランや大手電力会社に比べ電気料金を削減(使用状況により異なる)できるのが特徴の一つ。一般家庭や企業、施設、役所など全体が対象。名古屋エリアでは現在、オール電化は対象外。

 社長を務める堀直寛さんは、設計・デザイン・施工を行う木造住宅の工務店や美容院の店舗設計会社、カレー店などを経営する。今回、コンサルタントを介して熊本電力とのマッチングを受け、ストックビジネスに着手した。

 堀さんは「日頃から自分の周りにいる人が幸せになるといいなという考えを持っている」とし、熊本電力の話を受け、「他社に比べ圧倒的に安いと思った。これならば周りにも胸を張って勧められる」として開業に向け進めた。「今、コロナの影響でビジネスも不況、収入が減ったという声もある中で、家庭や店舗の経費削減に利用いただけたら」と話す。

 2016(平成28)年の電力自由化以降、さまざまな業種が電力小売事業に参入し各社工夫を凝らしている。同社の安さの理由について、堀さんは「熊本電力の社長がシステムエンジニアでシステム開発に長けている。オートメーション化で効率化を図り、さまざまなコストをカットし、固定費を抑え、販売金額に反映できている。全国でもトップクラスの安さ」という。「電気は見えないし色もないので付加価値がつけられない。価格で表現するのが一番。これから当社より価格が低い会社が現れる可能性もあるので、需要に応えられるように追求することも考えている」とも。

 契約の手続きは主に、同社ホームページで料金のシミュレーションを行い、削減内容を確認後、ウェブで申し込む。高圧電力の場合は別途個別見積もりで対応する。

 開始1年で契約数3000件を目指す。「利用者も増えると事務作業なども増えるので雇用を増やし、地域に働く場を提供できる」とも。今後の展望として、「例えば親のいない子どものサポートや高齢者の労働支援などへの貢献も視野に入れている」という。

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