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名鉄百貨店で「宮城県の観光と物産展」-「ありがとうの気持ちを込めて」開催

活気を見せる会場。写真は「白謙かまぼこ店」ブース

活気を見せる会場。写真は「白謙かまぼこ店」ブース

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 「宮城県の観光と物産展」が現在、名鉄百貨店本店(名古屋市中村区名駅1)の本館7階で開催されている。

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 今年で48回目となる同展は、毎年この時期に行われている。昨年も例年通りの開催だったが、物産展終了後に東日本大震災が発生。物産展参加メーカーの中には、会社や店舗、工場が津波で流されたしまったところも多くあるという。「夏前までは何をしていいのかもわからず、来年の開催は難しいのではと思ったこともあった」と同企画の宮城県物産振興協会の横田さん。「秋口には、頑張って再開できるメーカーも増えてきた。愛知県の方の支援は特に多く、100%ではないが『ありがとう』『元気にやっているよ』という姿を見せに行こうという思いから今回の開催に至った」

 チラシにも、被災した出店者の顔写真とコメントを添えた。「大変な思いをしましたが、それ以上に皆さまからお気持ち、お言葉をいただきました」「『ありがとう』の言葉を持って参ります」など。

 出店数は約70。昨年と同じメーカーが中心だが、出店不可能な会社も5~6社あるという。被災した現地の状況写真を設置する店も多い。

 白謙かまぼこ店(石巻市)は、津波で工場の1階部分を流されてしまい製造できなくなってしまった商品もあるという。今回は「極上笹かまぼこ」(1枚179円)、「白謙揚げ」(1枚126円)などを販売する。

 気仙沼市内の無農薬・朝づみの桑の葉を使った「気仙沼桑茶」を製造・販売する「エイトク」(気仙沼市)の佐藤さん。もともとは、フカヒレコロッケを製造・販売していたが、店舗・自宅共津波の被害に遭い再開できなかったという。避難所にいたときに、以前から生産・製造の手伝いをしていた岩手県の桑茶メーカーから「気仙沼でも桑茶を作ってみないか」という誘いをきっかけに、新商品「気仙沼桑茶」の開発に取りかかった。「気仙沼桑茶パウダー」(60グラム=1,001円)、「気仙沼桑茶せん茶」(60グラム=1,001円)。

 仙台名物の牛タンは3店舗が出店。「若い層に人気が高い」(同店広報担当者)という「利久」は実演も行い、「牛タン弁当」(1,365円)、「牛タン新鮮パック」(120グラム=1,260円)を販売。駅・空港への出店もあり幅広い世代に人気を集める「伊達の牛タン本舗」はイートインコーナーを展開し、「牛タン定食」(1,470円)、「極厚芯タン定食」(1,890円)。老舗で年配層に人気の「元太」は「熟成塩仕込み牛タン」(110グラム=1,365円)などを販売。

 ブース出店まではできないが一部商品製造を再開できたメーカーの商品や、宮城県で人気のある商品をセレクトした販売コーナー「宮城ふるさとプラザ」も開設。「ふかひれ濃縮スープ」(石渡商店、840円)、「鯨大和煮缶詰」(木の屋石巻水産、501円)など。「コンビニ感覚で気軽に利用してほしい」(横田さん)。そのほか、震災で仕事がなくなってしまった三陸の漁師の妻が手作りする、漁網と麻ひもを使い、復興の願いを込めた「浜のミサンガ『環』」(大・小セット=1,100円)も販売。

 営業時間は10時~20時まで。今月24日まで(最終日は18時まで)。

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