金のシャチホコが屋根にそびえ立つ名古屋城(名古屋市中区本丸1)の二の丸広場で11月12日、一般女性43人が名古屋の名物芸「金のしゃちほこ」を披露した。
同企画は、現在開催中の名古屋の歴史、文化をテーマにした「やっとかめ文化祭」内で行われる「しゃちほこチャレンジプロジェクト」。日本舞踊西川流四世家元の西川千雅さん指導の下、日本舞踊の稽古を通じ日本らしい所作や振る舞いを学びつつ、名妓(めいぎ)連組合で習得が必須とされている「金のしゃちほこ踊り」を練習。歌に合わせた踊りの最後の節に、顔と両腕を使い逆立ちをして「金のしゃちほこ」を表現する。
参加者の年齢層は10~50代と幅広く、昨年より少し若くなった。「昨年のリベンジでまた参加してくれている方もいる。家元から直接文化を学べるのも魅力」と、やっとかめ文化祭の担当で名古屋市役所の吉田祐治さん。「昨年、今年とそれぞれ約40人の方が参加。『金のしゃちほこ』ができる人が増殖している」とも。
「金のしゃちほこ」は個々で踊るため練習は孤独になりがちだが、今年は参加者同士ペアになって練習をしたことで、和気あいあいとした雰囲気が生まれたという。「皆さん仲良くなっているようで、終わったら打ち上げしようという話も聞こえてくる。われわれは誘われていないので…こちらが孤独になった(笑)」と吉田さん。
当日は河村たかし名古屋市長や名妓連組合のうさぎさんも登場。河村市長は、あおむけになり足を上げるだけでできる裏技「裏しゃちほこ」で参加。西川千雅さんは「『金のしゃちほこ』は名古屋の芸子さんの本芸ではなく、隠し芸、裏芸のようなもの。最近人気が出てあちこちで披露されている」と話す。
「やっとかめ文化祭」は11月20日まで、名古屋の街中を会場に開かれる。