名古屋駅構内のカフェや専門店のみで販売する名古屋のスイーツ「ぴよりん」を、購入して無事に持ち帰られたかをSNSに投稿する「#ぴよりんチャレンジ」がSNS上で人気を集めている。
昨年始めくらいから投稿が見られるようになった「#ぴよりんチャレンジ」は、名古屋から持ち帰った後のぴよりんの写真と共に、持ち帰りにかかった時間や「名古屋~東京間」といった場所が表記されている投稿が目立つ。
ぴよりんは名古屋コーチンの卵で作ったプリンを包んだババロアにふわふわの粉末状のスポンジをまとわせたボディー部分に、チョコレートで作った羽根、くちばし、とさか、チョコチップの目を取り付け、ヒヨコの姿に仕上げるスイーツで、愛くるしい表情が特徴。一つずつ手作業で作られ、ぴよりんを作れる職人は現在9人。「かわいい」を目指すが、人により少しずつ「かわいい」のニュアンスが違うので個性が出るという。
「#ぴよりんチャレンジ」に「成功した」という投稿には、そのままの姿で持ち帰れたぴよりんの写真が、「失敗」の投稿には、崩れてしまう、ひっくり返ってしまった、などのぴよりんの写真が添えられている。投稿者の「チャレンジ」の結果や、長距離に耐えたぴよりんをたたえる言葉も記されている。
ぴよりんの推奨持ち歩き時間は2時間程度。ケーキ工房長の木山裕子さんは「お客さまの方が詳しいかと思うが、ぴよりんはとても繊細で弱い子。箱の中で大暴れして傷だらけになってもぴよりんはおいしいので、愛情を込めて持って帰っていただき、おいしく食べていただけるとうれしい」。ぴよりんを無事に持ち帰るポイントは「単独で水平になるように持っていただくことに尽きる。たまに、腕を通して持ったカバンの上に、ぴよりんが入った紙袋の取っ手に腕を通して持っている方を見かけるが『あぁ…』と思う」とも。
SNSは得意ではないという木山さんは、本社の人から「#ぴよりんチャレンジ」を聞いて知ったという。「投稿を見て、ぴよりんがお客さまに愛されていると知り、製造者としてとてもうれしい。『#ぴよりんチャレンジ』という名前まで生まれている。SNSを通じて皆さんが楽しんでいらっしゃる様子が分かった。購入者なりにぴよりんをアレンジした様子の投稿も見たことがあるといい、自分たちでは気づけない味やアレンジがあった。教えてほしいと思うほど」と笑顔を見せる。
駅構内の工房で1日4~5回、1回当たり200個を作るという。開店直後には前日の最終便で届いたぴよりんが並び、その後9時、11時、13時、16時辺りで追加される。
営業時間は、カフェジャンシアーヌ=7時~22時、なごやめしカフェ トラッツィオーネ名古屋=7時~22時30分、ぴよりんshop=10時~20時。