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那古野に日本茶カフェ「mirume深緑茶房」 茶葉入り水出し伊勢茶の「朝ボトル」も

「朝ボトル」を手にした「mirume深緑茶房」オーナーで店長の松本壮真さん

「朝ボトル」を手にした「mirume深緑茶房」オーナーで店長の松本壮真さん

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 日本茶カフェ「mirume(みるめ)深緑茶房」(名古屋市西区那古野1、TEL 052-551-3366)が5月10日、円頓寺商店街沿いの道と四間道が交わる角地にオープンした。

朝限定で店舗前カウンターで販売する茶葉入り水出し伊勢茶の「朝ボトル」

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 名古屋駅近くにあった三重県松阪市の茶農家直営の伊勢茶専門カフェ「深緑茶房 名古屋店」が移転した店で、新店を機にオーナーで店長の松本壮真さんが会社「T-BOX」(同所)を立ち上げた。

 「お茶を生活の一部にして欲しい」(松本さん)という思いで、「商店街もあり住む人も多く人の生活があると感じた」という那古野エリアに出店。茶農家でお茶が日常にあったという松本さん。「家には冷蔵庫に冷えたお茶があり、食事を終えたらお茶を入れて飲むという環境で育った。自分にとってお茶は高級なものでもないし、かといってペットボトルのお茶でもない。その間くらいの少し上品でカジュアルなものを提供したい」という思いで店づくりをした。

 「みるめ」は2階建てで、1階はテーブル席のほか、立ち飲み(準備が整い次第、利用開始)でカフェメニューを提供する。茶葉や茶器の物販も行う。2階はカフェスペース。1、2階合わせて25席程度を用意する。三重県産の杉を使った特注のテーブルやカウンター、中に来店客の荷物がしまえる茶箱型の椅子を設置する。「お湯が冷めないように。配膳時の安全面の観点で」1、2階共にキッチンを設置した。総床面積は約18坪。

 使う茶葉は最もオーソドックスだという「やぶきた」という品種。栽培方法・摘む時期・加工・焙煎(ばいせん)でさまざまな商品に展開する。スタッフから入れ方の説明を受けた後、利用者自身が萬古焼の急須に湯を注ぐ「急須で楽しむお茶」(「香小町」「玉緑茶」=650円、「千寿」「深緑」=850円)は3煎以上楽しめる。そのほか、「マグカップで飲むお茶」(550円)、「水出し緑茶」(550円)、煎茶のエスプレッソという「しずくを楽しむお茶」(1,000円)。

 お茶請けには、深緑茶房の茶を使い手作りする、緑茶あんと生クリーム入りの「大福」や、お茶に合うように作った「伊勢茶チーズケーキ」(以上250円)などのスイーツのほか、「レアドライフルーツ」、和風だしと酸味抑えめの米酢を使う「和ピクルス」(以上500円)も。

 8時~10時限定で茶葉入り水出し伊勢茶の「朝ボトル」を販売。お茶はボトルからコップに注いで飲み、1煎目を飲み終えたら利用者自身が水を足し、3煎目まで楽しめるという。使用後は洗わずに店頭に返却する。価格は300円。道ゆく人が通勤前など気軽に購入できるように、店舗前のカウンターで販売する。カウンターは地域の夏祭りなどでかき氷などの販売を見据えているという。

 コロナ禍が落ち着いたその時には、夜の営業時間に料理とお茶を楽しむメニューを提供したいという。茶畑の耕作放棄地にある茶の木を使い、スモーク料理を提供する計画だという。「耕作放棄地の問題解決の一つのモデルになれれば」と松本さん。

 「あまり奇をてらわずにスタンダードでありたい。お茶の文化や歴史などを大切にした上で、新しいサービスを生み出していきたい」と笑顔を見せる。

 営業時間は朝ボトル提供=8時~10時、カフェ・物販=11時~22時(現在は20時までの時短営業)。水曜定休。今月30日までは、スタッフ研修などのため臨時休業する。

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