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円頓寺に和食総菜店「わや食堂」-福祉サービス会社が開設、交流拠点目指す

和食総菜店「わや食堂」の外観

和食総菜店「わや食堂」の外観

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 円頓寺商店街に2月1日、和食総菜店「わや食堂」(名古屋市西区那古野1、TEL 052-414-4367)がオープンした。

店先では自家製野菜の販売も

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 高齢・障害者、認知症患者対応の共同生活介護事業所の運営、介護サービスを手掛ける「マザーズ」(西区)が2009年に設立し農業に力を入れる「マザーズリブ」が運営を手掛ける。農業事業では自社農園で野菜を栽培し、入居者は収穫、袋詰め草取りなど野菜作りを手掛ける。「農業に関わる事で認知症の方でも目が生き生きしている。役割があることが生きがいになっている」とマザーズリブの野口恵介社長。

 同店が入るビルは5階建て。1階のフロア半分と2階は高齢・障害者のグループホーム、3階~4階は認知症のグループホームで、5階には貸しスペースを新設。キッチン付きで大きなテラスが特徴(利用料は要相談)。

 同所で運営していた「グループホーム円頓寺」の立て替えの際に、もともと考えのあった同施設をオープンすることに決めたという。「円頓寺は高齢者も入りやすい街。アーケードがあるので雨の日も散歩に出掛けられ、地域の人も温かい。昭和の風情を残している街並みを見ることが、認知症の方の治療の一つにもなる」(野口さん)。

 ワンフロアの面積は約70坪。店内にはテーブル席36席を設け、大きなガラス扉はバリアフリーで明るい雰囲気に仕上げた。バリアフリーでおむつ交換もできる共用トイレも設置した。

 料理は、マザーズリブで栽培した野菜を使った和食が中心。ランチメニューは、2種類から選べるメーン料理とご飯、みそ汁のほか、サラダ・総菜バイキング(常時10種類)を利用できる。価格は850円。ジュース、コーヒー(以上100円追加)、デザート(200円追加)も用意。「お客さんや入居者の方に『どんなものが食べたい?』とリクエストを聞きメニューに反映している」(調理責任者の北村実代さん)という。ディナータイムは、アルコールに合う総菜もそろえる。

 店頭には野菜販売コーナーも設け、入居者が交代で店番を担当する。「昔、商売を営んでいた夫婦が店に立ったときは、自分たちもはるかに威勢よく『いらっしゃい』と声掛けし、接客していた。いつかは、『○○ばあちゃんのキンピラ』など、入居者のおばあちゃんの味がそのまま店のメニューとして並ぶ、お客さんのお茶がなくなったらすすんでお茶を注ぐなど、料理やいろいろな『おせっかい』をきっかけに、みんなが使えるにぎやかな場になれば」と同店責任者の大杉和洋さん。

 「認知症の方でも普通にしている方がほとんど。自分たちで料理も作るし、買い物にも出掛ける。認知症に触れる機会にもなれば」とも。

 営業時間は11時~21時(ランチ=11時30分~14時30分)。日曜定休。

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