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ノリタケの森ギャラリーで常滑焼陶芸家が個展-新作含む約100点

陶芸家の森下宗則さん。常滑市のギャラリー「いそむら」にて

陶芸家の森下宗則さん。常滑市のギャラリー「いそむら」にて

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 ノリタケの森ギャラリー(名古屋市西区則武新町3、TEL 052-562-9811)で6月12日より、愛知県常滑市で活動している陶芸家・森下宗則さんの個展「森下宗則 陶展」が開催される。

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 「きれいな常滑焼を作りたい」と話す森下さんは、常滑焼の特徴な朱泥(しゅでい)土と独自のデザインの彫りにこだわりを持ち、急須や湯のみ、花器、カップなどさまざまな焼き物を制作。「朱泥は土の粒子が細かいため、細かな彫りに適している」とし、サクラやキク、ウメなどの花や幾何学文様をモチーフとしたオリジナルのデザインを彫刻刀で彫りこむ手法を40年間続けているという。同展では、約100点を展示販売するほか、昨年11月に「長三賞陶業展」で審査員特別賞を受賞した新作も出展する。

 森下さんが陶芸に興味を持ち始めたのは高校生時代。「朱泥にボタンの花が彫ってある火鉢を見て感動し、作品作りに力を入れるようになった」と当時を振り返る。「実は、工作も美術も苦手だったので、不器用な自分に腹が立ち、葛藤した。それでも陶芸をやめずに続けたところ、8年後には賞をもらえるようになり、世間に認められることで自信を持った」とも。

 それから15年ほど後に、「赤黒(あかくろ)」と呼ばれる炭を使った窯変(ようへん)技術を取り入れることで、「作品のイメージが湧き出るようになった」といい、サクラの花びらをモチーフにしたデザインの彫りや金彩を施した作品を作り始める。個展も開くようになり、「お客さまと話をすることで、さらに作品をよくするために創意工夫するようになった。振り返れば、このころがターニングポイントだった」と話す。

 森下さんは長く使ってもらえるような焼き物造りを心がけている。「朱泥は薄いけど丈夫で、使えば使うほどつやが出てくる。そういった作品の特徴や使いやすさを、実際にお客さまと顔を合わせて説明することで、納得してもらいたい。今回の個展でも、より多くの人と話をして、作品のことを知ってもらえれば」と来場を呼び掛けている。

 開館時間は10時~18時(最終日は16時まで)。入場無料。6月17日まで。

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