名古屋駅西側の道路の使い方を考えてもらう社会実験が10月30日、駅前広場から名古屋駅西銀座通商店街につながる道路で始まった。
名古屋市では、リニア中央新幹線の開業や2026年のアジア・アジアパラ競技大会開催を見据え名古屋市が行う同駅西側の駅前広場の整備に合わせ、駅前広場と街をつなぐ歩道のリニューアルをして同広場を起点とした回遊性の高い街の形成を目指す。
社会実験では、「ビックカメラ名古屋駅西店」と「OVA21ビル」「三交イン名古屋新幹線口」の間の車道北側の一部にガードレールを設置し、期間限定で歩道を約4メートル拡幅する。長さは約50メートル。歩道空間にはブースや休憩スペースを設ける。将来のエリアマネジメントの実施に向けたにぎわい創出とその効果、歩道を広げることで交通への影響を検証するという。
「ブーススペース」では毎日、市が中心に地域の魅力発信を行うほか、土曜・日曜・祝日には地元のまちづくり協議会や商店街組合が主催する物販を実施する。「休憩スペース」では、椅子やテーブル、パラソルを設置し、自由に利用できるようにする。「キッチンカースペース」には最大2台程度のキッチンカーが出店する。期間中はシェアサイクルのポートも設置する。
「実際に座ってみると街が近いと感じる。車が行き交う車道上でくつろいだり、食事をしたり、普段では味わえない体験をすることや、そのような風景を見てもらうことで、道路をいつもと違う視点で見たり考えたりしてもらえるとうれしい」と同企画担当者で名古屋市住宅都市局リニア関連都心開発部の小島敦さん。会場では調査員やQRコードの設置でアンケートも実施するといい、「アンケートを通じて、皆さんの思いを把握し、今後のまちづくりに生かしていきたい。普段、駅西に来ることがない人が、今回の社会実験に興味を抱いて来てもらえることにも期待している」と話す。
実施時間は9時30分~21時30分(ブーススペースは16時30分まで)。キッチンカーの出店日は、10月30日~11月3日、11月7日~12日。ガードレールは終日設置するが実施時間内を除き歩道空間は閉鎖する。11月12日まで。