名古屋駅近くで約200年続く例大祭-3台の山車が街を練り歩く

山車「二福神車(にふくじんしゃ)」

山車「二福神車(にふくじんしゃ)」

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 山車が名古屋の街を練り歩く祭り「山車花車神明社(はなぐるましんめいしゃ)例大祭」が10月10日、名古屋駅からほど近い神明社(名古屋市中村区名駅5)を中心に開催される。

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 山車花車神明社例大祭は、約200年続く名古屋市中村区の祭り。当日は、子どものおはやしに乗せ、地元の若者のほか、地元以外の参加者が9時~17時、3台の山車(だし)を引き中村区内を練り歩く。山車は19時、神明社に集結し、からくり奉納を行う。

 登場する山車の特徴は以下の通り。「二福神車(にふくじんしゃ)」のからくりは、タイを釣り上げて大喜びする恵比寿様や、大黒様が打ち出の小づちでたたいた宝袋から宝船が飛び出すなど、めでたいもの。「紅葉狩車(もみじがりしゃ)」は、能の演目「紅葉狩」を題材にしたもの。紅葉狩りの酒宴で平維茂(たいらのこれもち・平安時代中期の武将)がウトウトしたすきに更科姫が鬼女に変身するという内容で、「面かぶり」する場面がが見どころ。「唐子車(からこしゃ)」のからくり人形は前後左右に動き、木の上で逆立ちするなど精巧な造りになっている。3台とも、文政年間(1818年~1830年)に建造されたもので、名古屋市指定有形民俗文化財。

 夜は、山車に取り付けられたちょうちんに火がともされ、幻想的な世界が広がる。神明社には、地元の人が出店を出すなど、アットホームな祭りが繰り広げられる。

 翌11日は、円頓寺・四間道かいわいを、「二福神車」「紅葉狩車」の2台が練り歩く「二福神車巡行」も開催。9時ごろに神明社を出発し、桜通を渡り、浅間神社、円頓寺商店街内の金刀比羅神社、円頓寺本町商店街内の多賀宮、新明小学校の順で、からくり奉納を行う。

 重いもので約4トンあるという山車は、男性10人ほどで引く。「道を曲がる時は山車を持ち上げて方向転換する。そのときがとてもかっこいい」と話すのは、四間道でショップ「月のののうさ」を手がけるカワカタさん。円頓寺商店街振興組合・理事長の高木さんは「歴史ある山車が練り歩く背景には、名駅の高層ビルの風景が見える。新旧の融合も見どころの一つ。こんなに近くで山車を見ることができるのはあまりないと思うのでぜひ」とも。

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