元芸者長屋を利用した江戸着物店-貸し座敷で「芸者遊び」も

150年以上前の芸者長屋を利用した江戸着物店「江戸うさぎ」店内

150年以上前の芸者長屋を利用した江戸着物店「江戸うさぎ」店内

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 江戸着物の仕立て・販売などを手がける江戸うさぎインターナショナル(名古屋市西区那古野1、TEL 052-541-3380)は4月、国際センター駅北の「四間道」地区に江戸着物仕立て販売店「江戸うさぎ」(同)をオープンした。

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 同店女将の雨甲斐さんは、子どものころから中村遊郭(名古屋市中村区周辺)で育ち、花魁(おいらん)や遊女とともに生活した経験を持つ。現在は、金城学院大学文学部英語英米文化学科で教授を務め、学生らに英語で江戸の文化を伝える授業を担当している。

 同店は、元芸者長屋だった150年以上前の日本家屋。女将の雨甲斐さんが「江戸着物に触れ、江戸の文化を伝える情報発信地も兼ねた店を持ちたい」との思いから、元芸者で小唄の師匠だった持ち主から家屋を譲り受け、同店オープンが実現した。

 同店は、150年以上前の柱や窓枠をそのまま生かし、入り口には芸者長屋独特の、壁を丸く切り抜き木製の飾りをあしらった「飾り窓」も当時のまま残された空間になっており、江戸時代の行灯(あんどん)や長火鉢も設置。店内は、4畳半と2畳の店舗スペースと、6畳の貸し座敷に分かれ、東京・日本橋から直接仕入れた江戸小紋の反物(3,000円~7万円)約30~40種、古着(1,600円~7,800円)、江戸小袋帯(9,800円)、70色から選べる江戸くみひも(9,800円)、手ぬぐい(480円~)などを販売。反物は、女将の長男で和裁師の若旦那、創一さんが仕立てる。

 貸し座敷では、小唄や日本舞踊、三味線のレッスン、発表会の場として開放するほか、事前予約をすれば、食事をしながら芸人による三味線演奏や日本舞踊を鑑賞する「芸者遊び」も楽しめるという。

 雨甲斐さんは「名古屋の江戸好きが集まって、江戸町人の生き方や文化について情報交換しあえる店にしたい。貸し座敷を利用したイベントなども企画していきたい」と話しており、2店舗目の出店も計画しているという。

 営業時間は11時~19時。月曜・火曜定休。

江戸うさぎ

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