円頓寺にブラジル音楽専門店「サンバタウン」-空き家を改装し出店

空き家を改装した店内。通り沿いの窓側にはソファ席を設ける

空き家を改装した店内。通り沿いの窓側にはソファ席を設ける

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 円頓寺商店街の東端に6月8日、ブラジル音楽専門店「サンバタウン 円頓寺本店」(名古屋市西区那古野、TEL 052-485-8199)がオープンした。

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 取扱商品は、CD・DVD、弦楽器や打楽器、楽譜などで、輸入・販売・卸を手掛ける。「裾野は狭いがブラジル音楽を体験してみたい、知りたいという声も増え成熟してきている」と店主の上沖さん。「超好きなサウンド」というブラジル音楽は、サンバの先祖にあたる「ショーロ」というポピュラー音楽。「アフリカのリズムも混ざった楽しく明るい音楽。一方、ポルトガル語で『泣く』という意味も持ち、落ち着いた曲調もある」

 2007年まではいりなか(昭和区)で店を構えていたが、以降はネット販売を続けていた。出店のきっかけは、昨年春に円頓寺商店街にオープンしたスペイン食堂「バル ドゥフィ」の店主で知人の水野さんに、「円頓寺にこやー(おいで)」と勧められたこと。「どんな街なのかを歩いてチェックしに行った際に、今の店舗になる空き家を見つけた」といい、「見つけたとき、店のイメージがすぐできて『ここだ!』と電流が走った」と振り返る。

 水野さんを介して、円頓寺かいわいの開発を目的に空き店舗対策を行うチーム「ナゴノダナバンク」のメンバーで建築家の市原さんに相談し、希望する空き家の大家に自分の売りたい音楽を説明しに行った。「音楽好きの大家の奥さんに気に入ってもらえ、実現した」

 店舗面積は20坪。店内にはウクレレの先祖の弦楽器「カヴァキーニョ」などの楽器も展示。「湿度の違いで木が割れやすく管理が難しい」というが、土壁、木材でできている同店は、湿度が自然に調節される。ソファ席も設置し、「ひそかに円頓寺サロンを狙っている(笑)」ほか、ショーロの演奏会なども計画していくという。楽器、歌や発音をレクチャーするポルトガル語を教えるレッスンも行っている。

 近年、新しい店舗の出店が徐々に増え、新しい表情を見せる円頓寺エリア。「以前、万人に気に入られようとして店のカラーがぶれてしまい失敗してしまった経験もある。この店で、円頓寺エリアにマッチした商売を続けていきたい」と上沖さん。

 営業時間は12時~19時。レッスンは19時30分~22時。火曜・祝日定休。

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