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名古屋市伝統工芸の後継者インターンシップ 「名古屋黒紋付染」「尾張仏具」

「名古屋黒紋付染」の作業風景

「名古屋黒紋付染」の作業風景

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 名古屋の伝統工芸品「名古屋黒紋付染」と「尾張仏具」の後継者育成インターンシップが9月から開催される。現在、参加者を募集している。

「尾張仏具」の作業風景

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 伝統工芸に関心があり、職人を志望する学生や社会人と、伝統工芸企業のマッチングを支援するのを目的に、名古屋市がインターンシップを主催。伝統工芸業界が抱える「職人の高齢化」「後継者不足」といった課題解決の足がかりとし、技術継承、持続的な伝統の発展を目指す。

 「名古屋黒紋付染」のインターンシップは9月2日・3日に開催する。受け入れ事業者は1919(大正8)年創業の「山勝染工」(西区城西2)。「尾張仏具」のインターンシップは9月5日・6日に開催する。受け入れ事業者は江戸時代中期から神具・仏具・結納道具を製作する「岩田三宝製作所」(熱田区中田町6)。

 インターンシップでは2日間にわたって就業体験を実施するほか、1日目に職人との座談会、2日目に受け入れ事業者代表との個別面談、名古屋市職員と先輩移住者による移住相談・質問会を設ける。

 インターンシップを運営する「ニッポン手仕事図鑑」(東京都中央区)の大牧圭吾編集長は「2021年に実施したインターンシップでは、尾張仏具の後継者が1人誕生した。今回の2つのインターンシップも募集開始から名古屋市近辺在住者をはじめ全国の学生・社会人から申し込みがあり、ニーズの高さを感じる」と話す。定員は各6人程度で、申し込み締め切り後、書類選考とオンライン面談を実施し参加者を選考するという。

 全国的にも、後継者不足の深刻化により、何十年、何百年と受け継がれてきた技術が途絶えてしまう危機に直面する伝統工芸は多く、大牧編集長は「一方で、職人を志す若手人材はたくさんいる。インターンシップが職人と若手の架け橋となり、日本の誇れる手仕事を残す助けになれれば」と笑顔を見せる。

 申し込み締め切りは8月1日。参加費は無料(交通費・宿泊費は自己負担)。

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