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名駅のハンズで原石・化石の特集「ミネラルロマンス」 海外買い付け品即売会

今回の買い付けで「お気に入り」の一つの大きな蛍石を持つ「ミネラルロマンス」担当者の塩野正鎮さん。この蛍石は売約済み

今回の買い付けで「お気に入り」の一つの大きな蛍石を持つ「ミネラルロマンス」担当者の塩野正鎮さん。この蛍石は売約済み

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 原石・化石展「ミュンヘンミネラルショー」の買い付け品即売会「ミネラルロマンス」が12月22日、名駅の「ハンズ名古屋店」(名古屋市中村区名駅1)10階で始まった。

塩野さん「お気に入り」の一つの犬牙状の結晶が特徴の南アフリカ産「ロードクロサイト」

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 今回で16回目となる名古屋店オリジナル企画。同企画担当者の塩野正鎮さんらが海外で開催される「ミネラルショー」で商品を直接買い付ける。

 今回は10月に開催された「ミュンヘンミネラルショー」で買い付け。「ヨーロッパのミネラルショーは個人コレクターの放出品が多い。世界中の産地の石が集まる」と塩野さん。同展の開催に向け、汚れやほこりを落としてきれいにしたり、産地や説明を添えた商品カード作ったりと、塩野さんはじめスタッフが2カ月掛けて準備する。

 初日の開店後すぐ、にぎわいを見せるといい、有休を使って関西、関東といった遠方から来る人もいる。塩野さんは「なじみの顔も多い。初日が一番楽しい。お客さんがうれしそうにしているのを見ることが頑張って準備したご褒美」と笑顔を見せる。

 店頭には1000点程度が並び、売れていく度に新しい商品を補充していく。塩野さんの「お気に入り」の一つで、標本のうち最も良質で美しいとされる南アフリカ産の「ロードクロサイト」は赤い色で犬牙状の結晶が特徴。同じ鉱物でも、産地やピット(穴やくぼみのこと)によって特徴・性質が異なるため、「ロードクロサイト」もアルゼンチンの鉱山で取れる鍾乳石状を輪切りにスライスしたものや、青森の鉱山のブドウ状のものなどさまざまな姿が並ぶ。

 そのほか、黒いトルマリンに共生している、ブラックライトを当てると蛍光するナミビア産「ハイアライト」、「めずらしい形で横に白いかすみのような模様が入る」というパキスタン産の「アクアマリン」、正六面体の結晶の「パイライト」や、化学成分などの分析により月起源が確認された隕石(いんせき)など。

 価格は、数百円から数十万円と幅広い。「国内外の鉱物専門のサイトなどを参考に相場を見出し、それ以上に高くならないようにしている。『ハンズで買ってよかった、また買いに行こう』と思ってもらえるように、誠実で、品ぞろえも豊富な内容に心がけている」(同)とも。

 会場では塩野さんを囲んでファンやなじみ客が話で盛り上がるシーンも。もともと鉱物には興味がなかったという塩野さんは、担当になったサイエンスグッズ売り場でほそぼそと扱っていた鉱物の売り上げが良いことに気づき、仕事として自分たちで仕入れに行くようになり、経験と知識を積んで今に至る。「担当するカテゴリーはお客さんより知識を付けよう、博士になろうという考え。知識をプレゼントする」。今でも自身で鉱物のコレクションを一つも持っていないといい「売り場が自分のコレクション。みんなに共有している」とも。

 営業時間は10時~20時(最終日は18時まで)。来年1月8日まで。

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